◆ 出来事  2014年 ◆

2014年10月28日

地盤工学会四国支部が主催する「最新の落石対策工に関する現場見学・学術講演会」が高知で開催されたので参加してきました。


日本の落石対策技術を見学したいと中国建築学会地盤調査分会からの要望で企画されたものでした。


中国のインフラ整備は,平野部から内陸,山岳地へと桁違いに広がっているため,落石対策に関する技術の向上が急務のようです。


中国からの視察団は11名,中国鉄路総公司(旧鉄道省)直轄の調査設計会社や,落石防護柵のメーカーなどの優秀な技術者でした。


現場見学会では,三角フェンス,MJネット,須崎市安和の海岸線にある落石防護施設群を見学してまわりました。製品の性能や機構・耐久性・維持管理方法・単価などについて熱心な質問や意見が飛び交いました。


講演会では,ロングスパン工法の実物実験をビデオで紹介すると,中国のメーカーからも,常設する巨大な実験施設で数多く行われている実物実験がビデオで紹介されました。講演会が討論会になるほど熱い議論が交わされました。


その後は,お楽しみの親睦会です。日本料理と日本酒で大盛り上がり。中国の方は,日本酒を水のように飲んでいました。酒豪ばかりです。

地盤工学会四国支部が発刊している「落石対策Q&A」と弊社オリジナルボールペンをプレゼントすると大変喜んでいただきました。


中国テクニカルツアーを組み,来年10月頃には訪中して技術交流する約束が交わされたたようです。中国人技術者は熱い!


せめて民間レベルでは,仲良くできればよいのですが・・・。


2014年7月16日

平成26年度落石対策技術研究会の技術講習会および総会が高知県高知市の高知会館で開催されました。

 

今回、新たに九州の業者が研究会員に加わりました。

つい数年前の研究会発足時には四国の業者だけで構成されていたことを思えば、ごく短い期間で中国地方、関東地方に加え、九州地方までエリア拡大できたことをすばらしく思います。

今後も、ロングスパン工法の普及のためエリア拡大を目指していきます。

 

技術講習会および総会の後は、恒例の懇親会にうつり、新しくなったロングスパン工法の計画・設計・施工マニュアル(平成26年度版)の改訂内容についてや、ロングスパン工法拡販のためのスペック営業方法について、研究会員同士の活発な情報交換の場となり大いに盛り上がりました。

 

懇親会終了後は、またまたあの有名な『料亭 濱長』での宴会となり,土佐のお座敷遊びに熱中しながら酒を酌み交わしました。

 

2014年4月24日

ストロンガー工法の実物大実験が富山県小矢部市で行われました。

ストロンガー工法とは,一般的な落石防護柵(可能吸収エネルギー約50kJ)の弱点部分に対して,

①中間支柱に下部拘束枠,上部ねじれ拘束枠及び連結棒を取り付けることで,ねじれ対策を行う

②素線φ2.6の3本よりワイヤ金網を使用することにより柔軟かつ確実に落石を受け止める

③端末支柱の索端部に緩衝金具を設置することにより端末支柱の破壊を防ぎ,エネルギー吸収効率をUPする

といったカンタン補強を行うことで,最大で約150kJまでの落石エネルギーを捕捉できるようにする画期的な工法です。 

 

ストロンガー工法の実験は、様々なケースで何回も行われており、今回は部分的なかさ上げタイプ(中央部の3スパンだけH=2.0mに対して1.5mのかさ上げをしてH=3.5mとした)で行われ、言わば一番条件の悪いケースでの実験と言えるものでした。

想定通り、支柱の塑性変形量は大きくなったものの、見事に120kJの捕捉に成功しました。

 

実験方法:

自由落下方式重錘衝撃実験

 

重錘質量:0.78t

落下高さ:15.7m

重錘エネルギー:120kJ

2014年4月14日

平成26年度落石対策技術研究会の意見交換会が高知県高知市の高知会館で開催されました。

 

今回の意見交換会は,ロングスパン工法の計画・設計・施工マニュアルの改訂(平成26年度版)に関する最終確認が主な目的であり、各研究会員の中で特に現場に携わる実務者を中心に20数名もの方々に集まっていただきました。

実際の実務に影響する内容が中心であったため、出来形管理、品質管理等の改訂に関する部分では各研究会員から白熱したご意見&ご要望が飛び交い、皆でロングスパン工法をさらに向上させていこうとする意識のあらわれが強く伺えました。過去の意見交換会の中でも、最も白熱した議論となり貴重で有意義な時間となりました。